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相手の立場に本当に立ってますか? あなたのためのアイデア発想7

2023.03.15

相手の立場に本当に立ってますか? あなたのためのアイデア発想7

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こんにちは。ホンブチョウです。この連載コラムでは私が今まで学んできたアイデア発想のやり方を毎回ひとつづつ紹介していくことで、あなたに合ったやり方を見つけてもらいたいと考えています。

 

第七回は

役者なりきり発想法って何?

ロバート・デ・ニーロさんや、仲代達也さんなど、素晴らしい役者さんは、演じる中で、その役になりきってしまう。憑依するみたいな表現をすることもあります。 それがアイディア発想と何の関係があるのかと思われるかもしれませんね。 しかし、案外、私たちの仕事や日常の中でもこのようなことを言われるのがよくあります。「お客様の立場に立って考えてみなさい」とか、「買う人の気持ちを考えたことがあるか?」とか。 そうすると皆さん「わかりました!考えます」と答えるのではないでしょうか。

でもそれ、本当に考えていますか?

自分がよく使う商品等なら、まだ想像がつきますし、自分の行動や記憶から考えられるとは思います。

でも、全く興味のない商品や、使ったことのない商品などの場合、「買う人の気持ちを考えろ」と言われても、「想像がつかない」というのが本音ではないでしょうか。
そんな時こそ、役者なりきり発想法! 役者さんのように、本当に体を動かしてみたり、見た目を変えてみたりするとびっくりするほどわかる、実感が湧くということが起こります。

男性や気の強い人が格闘技を観たり、トップガンやロッキーなどを映画館で観た後、その気になって出てくるみたいな感じと言えば、イメージしやすいかもしれません。

例えば子供向けシャンプーの新製品のキャッチコピーを考えている場合、まずは屈んで、腰も少し曲げて、目線を下げてみてください。見える景色が変わります。それだけでもかなり脳に刺激が伝わります。そのままの気持ちでお風呂場まで行き、髪を洗ってみてください。その新製品はまだ写真でしかみたことがなくても、ソフトクリームみたいなバニラの香りがいいなとか、手も短くてすぐ転かしてしまうからきっとボトルの大きさはこのくらいかな?とか想像しているうちにいろんなヒントや気づいていなかったことが思いつくはずです。

考えているだけでは想像もつかないことが、実際に体を動かしてみてはじめて見えてくる、感じられることがあるようです。お年寄り役なら歩くスピードを落として街歩きしてみるとか、いろんな方法がありますね。

相手の立場に立って考えてみる。の中には「行動と気持ち」が入っていた方が、より深い気づきが得られるということでしょうね。

声に出してみるなども良いかもしれません。

一人二役で演じてみるのもいいですね。お年寄りと子ども役とか。赤ん坊がいるご家庭や、動物と一緒に住んでいる方などはよく一人二役で会話をすることがありませんか?話せないからこそ相手の気持ちを想像しながら一人芝居をする。犬でいうと「お腹すいたん?さっきご飯食べたやろ?」「いや足らんねん。噛みたいねん」「そうなん?しゃーなしやで」「言うかなんで関西弁やねん!」みたいな。こんなことを繰り返すうちに、なんとなく犬の表情や行動が分かるような気になって、結果、犬への観察眼も養われていくので、「なりきり」の練習には良いと思います。

海外のバラエティショーで大企業の社長が、新人従業員に変装して、自分の会社の現場に潜り込んで現場の大変さや、状況を実感して改善を行うというようなテレビ番組がありますが、自分と違う立場やポジションで、出来うる限りなりきって、演じて、やってみることで分かることが、実はたくさんあるのだということでしょう。もちろん役になりきっても完全にその人に成りきることはできませんが、

「やってみる」ことでしか見えてこないこともあるんです。演じてみることはお金もかかりませんし、とにかく一度チャレンジしてみてください。

恥ずかしがらずに。きっと面白いアイデアや気づきが見つかるはずです。

では、今回はここまで。また次回。

 

 

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