問い詰め型発想法SCAMPER(スキャンパー) あなたのためのアイデア発想 3
こんにちは。ホンブチョウです。この連載コラムでは私が今まで学んできたアイデア発想のやり方を毎回ひとつづつ紹介していくことで、あなたに合ったやり方を見つけてもらいたいと考えています。
第三回は
SCAMPER(スキャンパー)とは
これは「問い詰め型発想トリガー法」ともいうそうです。 問いかけから思い浮かぶアイデアを書き出していくやり方です。まずは対象となるテーマを一つ書き出します。 対象とは、発展させたいアイディアや、問題となっている状況を指します。例えば「新しいボールペンを開発したい」とか、「猫のための新しいサービスを作りたい」などです。
それに対してSCAMPERそれぞれの頭文字に当てはまるアイデアを無理矢理にでも当てはめて考えて書き出していきます。
S | Substitute | 何かを代用できないか? |
C | Combine | 何かを組み合わせられないか? |
A | Adapt | 何か似たものを適用できないか? |
M | Modify | 何かを修正できないか? |
P | Put | 何か他の使い道がないか? |
E | Eliminate | 何かを省略、削除できないか? |
R | Reverse | 何かを逆にできないか?再構成できないか? |
ポイントは、ふと浮かんだことを全て書くこと。未熟なアイディアでもオッケーだし、どうやって実現するかがわからないようなものでもオッケー。思い浮かんだ時に、明らかにダメだよねみたいなものも書き出すことです。当てはめにくいものでも、粘って考えてみると意外な着想になったりするものです。例えば先ほど書いた新しいボールペンを開発したいと言うテーマで、「S」=「何かを代用できないか?」を考えてみると、
「ボールペンの代用品はないか?」 ○指で書く ○書ける耳かき ○太さが自由に変えられる ○コピー機能付きボールペン ○手の疲れセンサー付きボールペン、、、代用から離れていってしまってますが、発想法なので構いません。こんなふうにSCAMPERそれぞれ書き出していきましょう。
そんなに簡単に思い浮かばないよ!というときは下記のようなヒントも参考にしてみてください。いろいろな観点を当てはめてみるとそこに発想の可能性がたくさん潜んでいることに気づくと思います。
S | 代用 | 代用可能な部分、人、材料、働き、プロセスは? |
C | 組合せ | 部分同士、目的を、応用方法を、材料を、ブレンドする |
A | 適用 | 状況、モノ、行為、考え、過去に似た状況はないか? |
M | 修正 | 色、外形、音、意味合い、強度、複雑さ、頻度、価値 |
P | 他の使い道 | そのままで別の分野、一部を変えて新用途、別の市場 |
E | 省略、削除 | 部分を、機能を、動きを、負担、価値、何を犠牲に? |
R | 逆、再構成 | 順序、上下、内外、パターン、配置、組み合わせ |
さてさて、それら書き出したものをもとに、仮にそれが意味を持つとすればと考えてみましょう。思いつきをくっつけてみたり、飛ばしてみたり、真逆のことを考えてみたりする中で、そこからアイデアのヘッドラインを考えて、書いてみましょう。そしてそのアイデアの詳細や、サービスの詳細も書き出していきます。
1人でやってもいいですが、複数人でやってみるとさらに面白いです。
自分では思いつかないようなことを他の人は思いついていたりして、幅がすごく広がります。そんな複数人の意見を取りまとめ、議論しながら1つのアイディアを作っていく作業は、とても刺激的です。2人でもいいですし、5−6人いるとさらに新しい発見があることでしょう。
これを1セット45分程度でやってみるのが良いと思います。各人SCAMPERの書き出し(個人作業)を15分。その後の各人発表と議論を15分。アイデアをまとめる作業に15分(イメージしやすいように画像のコラージュなども添えて)
実際やってみるとそれぞれの人の個性も垣間見えて面白いですよ。是非一度実践してみてください。ではまた次回。今回はここまで。