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ChatGPTとドラえもん2 あなたのためのアイデア発想38

2025.10.15

ChatGPTとドラえもん2 あなたのためのアイデア発想38

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こんにちは。ホンブチョウです。この連載コラムでは私が今まで学んできたアイデア発想のやり方を毎回ひとつづつ紹介していくことで、あなたに合ったやり方を見つけてもらいたいと考えています。

 

第三十八回は、

ChatGPTとドラえもん2

以前、このコラムの中で「ChatGPTとドラえもん」というコラムを書きました。

→https://www.biko.co.jp/tsusin/tsusin-2155/

あれから2年半ほど経ち、生成AIの進化も止まりませんね。今一度生成AIとアイデア発想について考えてみましょう。

以前どんな話を書いたかというと、アイデア発想ってなんのためにやっているんでしたっけ?「あなたのための」とタイトルの頭につけているように

「あなた」に想像力や創造性、直感力などを鍛えてほしいからやっているのに、逆にそれらを養う力を奪われていってしまいかねません。

何事もやり過ぎ注意。というお話を書いていました。

 

さて、その後の生成AIの進化は本当に凄まじいものがありました。動画はほぼ見分けがつかなくなり、指示だけでショートムービーが作れてしまったり、コンテンツを入れるだけで、ラジオ番組のようにAIとAIが会話し始めたり、人が気軽に感情を共有できる相談相手に対話型生成AIが選ばれる。AI社員やAIコンサル、AI取締役会まで。こんな時代になるとは数年前には考えられなかったですね。(この男性もこの世には存在しません)

そういう意味では、スマートフォンが当たり前になり、LINEが日常に溶け込んでしまったように、生成AI自体はもう完全に「インフラ」になってしまいました。

さて、そんな時代にアイデア発想自体を人がやる必要があるのか?そんなふうに思う人もいるかも知れません。実際AIにいろいろな仕事を手伝ってもらう事は当たり前になっています。アイデア発想もAIに考えてもらうことは自分の想像しなかったようなヒントをくれたりもします。

ただしAIは万能ではありません。データ化されていない事にはAIは使えません。世の中のもの全てがデータ化できそうな気もしますが、実はそうでもありません。例えば人が持つ感覚や、相手が何を考えているのか理解すること。また、人の心の中にしまわれた思い出や、その思い出からつながる音楽や風景などもそうですね。(今はまだ)

そういう意味では、あなたが考えること、発想することはあなたにしかできないことです。壁打ち相手が上司であろうと、友人であろうと、AIであろうと。

あなた自身のためにアイデアを発想するということは、あなたをアップデートし続けるためにも必要なことだと、私は思います。ただ、「AIを使って考える」ことは、それが当たり前な時代にとっては多くのメリットがあることは事実です。

思いつくメリットとしては、まず「時間的な効率化」ですね。短時間で多種多様な選択肢を提示してくれるAIは、「あなたがそこから何を抽出するか」「どう自分自身の考えと組み合わせるか」というところに多くの時間を割けるということです。

他にも、「大量のアイデアの種を瞬時に獲得」できます。使えないような没アイデアであったとしても、たくさんの選択肢があると言う事はそれだけ良いアイデアが生まれる可能性が高くなるということですから。そしてそれがほぼ無制限に導き出せることは大きなメリットです。

そしてそのメリットを活用して、「AIと一緒にあなたが考える」ことが大事です。「あなたがAIに考えてもらう」のではなく。

AIから排出される回答を鵜呑みにして、それ以上考えることをやめてしまえば、あなたはいろいろなものを失ってしまうことでしょう。AIをうまく使いながら「あなたが考える」ことを安易に止めてしまってはいけないですね。

もうすでにAIを使いこなして考える事は必須のスキルとなってきています。今の学生はAIを使いこなすのは当たり前。子供向けにAI搭載の会話ロボなども出てきています。AI社員もおそらく当たり前になっていくことでしょう。

インフラとしてAIはなくてはならないものになっていくからこそ、ひとつの道具であり、チームメイトであるAIをどう上手く使うか?を今一度考えてみるよい機会になればよいですね。

 

最後に2年半前に書いた内容を転記しておきます。さて次の2年でどんなふうに変わっていくでしょうね。

―――――――――

AIくんは現時点(2023・6月)では基本的に「意味を理解している」ことはありません。そして「過去のインターネット上から集めた情報から文章を組み立てている」ので、思ったほど面白いアイデアが出てこないのもやってみた感想です。近いうちにSFのように感情を持ったカウンセラーのようなAIも出てくるでしょうが、まだもう少し先のお話ですね。(5年後にこれを読み返すとどういう感想なんでしょうね。楽しみです。)

(2年半後の感想追記2025・10月:こんなに一般に広がっているとは想定以上ですね)

おそらく慣れてくるとついつい頼ってしまう弊害も生んでしまうことでしょう。何をやるか?ではなく、何のためにやるか?だと思います。または便利な道具は使っても使われるな。とも言えますね。

ドラえもんでものび太は、「自分がしっかりしないとドラえもんが安心して未来へ帰ることができない」と最後は自分の力で立ち向かったように、ドラえもんに頼り過ぎずに「あなたのために」アイデア発想を通じて、想像力、創造性や直感力を鍛えてください。

※漫画版最終回「さようなら、ドラえもん」 てんとう虫コミックス6巻収録より

ではまた次回。今回はここまで。

 

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