初心に帰ることも大事 あなたのためのアイデア発想16
こんにちは。ホンブチョウです。この連載コラムでは私が今まで学んできたアイデア発想のやり方を毎回ひとつづつ紹介していくことで、あなたに合ったやり方を見つけてもらいたいと考えています。
第十六回は、
素人発想法
デザイナーの方や、プランナーの方ならよくわかると思うのですが、アイデアは1つ思いついたら終わりと言うものでもなく、元はいろんな方向に広げて考えて、その中から良いと思うものをどんどん絞っていって、今度は絞ったものからまたさらに広げて、またそこから絞って凝縮していくと言うような過程を経て作っていく場合が多いと思います。今回はその広げていくときの発想法のひとつです。
素人目線とか、玄人目線などと言う言葉がありますが、
アイデアを考えるようなことを生業としていると、どうしても凝り固まってくる場合があります。また、知識や経験が増えるほど、周りのいろいろなことにまで目を配るようになり、無難なアイディアに落ち着かせようとしてしまったりする場合が出てきます。
実際、キャリアの浅い方や、全然関係のない業種の方と話す中で、ハッと気付かされるような経験をされた方も多いと思います。それを意図的に考えていくのが素人発想法です。
ではやってみる前に、
素人目線で考えるとはどういうことでしょう?基本的に素人は多くの情報を持っていませんから、深く掘り下げて考えると言うよりもシンプルに考えるはずです。素直にいいか悪いか、単純に面白いと感じるかどうか。また、初めて見るものも多いでしょうから、複雑そうなものは拒否反応示すでしょうし、きっとあなたが思うより、柔軟に自由に物事を捉えることでしょう。
なので、この発想法のやり方は簡単です。
いま思いついているアイデアのタネがあるとして、
1.それは単純かな?それはシンプルかな?と問いかける。
改めて見直してみると複雑すぎないか?もっとシンプルに考えた方が「要点は何なのか?」が良く伝わるのではないか?差別化しようとしすぎて要らないものまで足していないか?もっと削ぎ落とせるものがあるのではないか?
2.それは柔軟かな?それは自由かな?と問いかける。
妙なルールや正当性に縛られていないか?制約をリセットして考えられないか?何かにこだわりすぎていないか?
3.それは素直かな?無理矢理じゃないかな?と問いかける。
都合よく考えすぎていないか?真っすぐターゲットの方に向けているか?変にアピールしようとしすぎていないか?「無意識の偏ったモノの見方」や「無意識の思い込み」 「無意識の偏見」に囚われていないか?(アンコンシャス・バイアス)
4.それはわかりやすいかな?と問いかける。
自分ではわかりやすいつもりでもホントかな?変にテクニックや過去の知識に逃げていないか?思考が凝り固まっている感じはしないか?
この4つの問いかけを、自分自身のアイデアに対してしてみることで、今一度「何が大切なのか?」を問い直し、アイデアを見直すことができます。また一度絞ったアイデアを優先順位をつけて広げることができます。
個人的には、もやもやしているなら、あなたの隣の人に聞きなさいよ。とも思いますが、相手の状況によって、「ま、良いんじゃない?」と真剣に考えてくれなかったり、周りはみんなプロだったりする場合もあるでしょうから、
強制的に素人目線に戻すやり方も覚えておいて損はないと思います。
ちなみに生成AIというものも、何も考えていないくらいの速さで色々なものを合成してくれます。今回のトップビューの画像や合間の画像もAdobe Illustratorで「アイデア発想」という言葉から生成したものです。ちょっと素人っぽい感じですね。
ただ日々大量に学習しているでしょうから、そのうち生成AIも素人発想が必要になってくるかも知れませんね。
では、今回はここまで。また次回。